2020年03月19日 | その他
販売方法に関する調査結果について
2020年3月19日
株式会社コクミン
社内調査委員会
マスクの販売方法に関する調査結果の概要と再発防止策について
2020年2月19日に公表しましたとおり、当社の運営するコクミンドラッグのお客様からのご指摘により、一部店舗において、マスクを購入されるお客様に対して誤解を招く恐れのある販売方法を行っていたことが確認されたことから、外部弁護士を含めた社内調査委員会を設置し、調査を行いましたので、次のとおりご報告致します。
1 調査手続の概要
社内調査委員会は、コクミンドラッグ全店舗に対して事情聴取を行い、そのうち、マスクと他の商品をセットにして販売していることが確認された16店舗の店長に対してヒアリングを実施し、さらに、その他調査において必要と考えられる役職員に対するヒアリング、及び社内メールの確認などを実施致しました。
2 調査の結果
コクミンドラッグ11店舗において、マスクと、特定の種類の栄養ドリンク数本程度、又は栄養ゼリー数個(合わせて、以下「本件栄養ドリンク等」といいます。)をセットにして、またその他5店舗において、マスクと、化粧品をセットにして、販売しておりました。
販売期間は、店舗によって差異はあるものの、2020年1月下旬から、お客様からご指摘を受けて全店舗にこのような販売方法の中止を通達するまでの2月13日まででした。
販売価格は、いずれの店舗においても、通常の販売価格を単純に合算したものであり、セット販売によって価格を引き上げ、又は引き下げるということはありませんでした。
上記合計16店舗のうち1店舗については、セットとは別に単品でマスクを販売しておりませんでしたが、その他15店舗については、購入者増加のため欠品となっていた可能性があるものの、セットとは別に単品でマスクを販売しておりました。
セットでの販売についての上司等からの指示の有無については、うち1店舗で、グループマネージャーから、マスクと本件栄養ドリンク等をラッピングなどして販売促進して欲しい旨のメールを受けて行っていたことが確認されましたが、その他15店舗については、上司等からの指示は確認されませんでした。
上記16店舗の中には、立地条件から専ら外国人のお客様が来店されるインバウンド店が含まれており、またそのほとんどが中国人のお客様である店舗もあることから、そのような店舗ではお客様の傾向から必然的にセットでの販売対象が専ら中国人のお客様となっていたものの、意図的にお客様を区別してセットでの販売をしていた店舗は確認されませんでした。
3 原因分析
本件栄養ドリンク等は、当社において販売促進に力を入れているものであり、この時期、販売の推奨を各店舗に指示していた商品でした。このため、上司による推奨や指示が、店舗に過度なプレッシャーを与えていたものと認められます。
また、当社は、営業活動の1つとして、例えば風邪薬を買いに来られたお客様に滋養強壮のため栄養ドリンクをお勧めしたり、化粧品を買いに来られたお客様に乳液をお勧めするなど、関連する商品をお声掛けしてご紹介したり、単品とは別に関連する商品をラッピングして陳列を行ったりしておりますが、常務取締役営業本部長やグループマネージャーが2020年1月下旬ごろ、コロナウィルス対策としてマスクをお買い求めのお客様に、本件栄養ドリンク等をお勧めすることを社内で推奨しておりました。このような事情に上記プレッシャーが重なり、同時期に複数店舗においてマスクと本件栄養ドリンク等がセットで販売がなされるに至ったものと考えられます。
マスクと化粧品をセットで販売していた店舗については、当時お客様の需要がマスクに集中しており、化粧品の販売機会がなかったことから、単品でのマスクの販売は行っていたものの、これらをセットにしてお客様にお声掛けを行っていたなどの事実が認められました。
本件栄養ドリンク等とセット販売していた店舗も同様ですが、マスクの需要が急速に高まり、お客様が購入することが困難となっているにもかかわらず、推奨品の販売や売り上げを優先するあまり、マスクと本件栄養ドリンクや化粧品とのセット販売を行ったのは不適切な販売方法であり、またその認識を有しながら営業のために行ったことは、お客様本位の姿勢ではなく、また、コンプライアンス意識が欠落していたといわざるをえません。
4 再発防止策
この度のような誤解を招く恐れのある販売方法が発生したのは、ひとえに、社長以下経営層の指導不足に端を発するものであり、経営層は深く反省し、再発防止に真摯に努めなければならないものと考えます。
今後の再発を防止するために、改めて、全役職員が、創業以来の「国民の美と健康に奉仕する」という企業理念、「一人でも多くのお客さまに親しんでいただきたい」という創業者の思いを共有し、全役職員に対するお客様本位の販売・接客方法の指導とコンプライアンス教育を徹底して実施いたします。また、上司による指示や推奨が誤解を生じさせないよう、指示命令の具体化・明確化を図って参ります。
併せて、各店舗において適切な販売方法が維持できるよう、販売状況の定期的なチェックを実施し、社外弁護士直通の内部通報ラインの積極活用を啓蒙するなど、社内体制の見直しを図ってまいります。
さらに、上記調査委員会の調査結果を踏まえて、適切な社内処分を行います。
以上を含む再発防止策を迅速かつ着実に実行して参ります。
以 上